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2020.10.01

【イベントレポート】<Meetup>アウトソーシング業界の働き方について~約20年の経験を語る~

#meetup #交流会 #エンジニア交流会 #キャリア

 

テーマに対し情報や意見交換をしていく中でエンジニア同士の交流を活性化していくことを目的に立ち上げたテクノヒントの『Meetupイベント』。
記念すべき第1回目は『アウトソーシング業界の働き方について』というテーマで開催。
弊社にて約20年間のキャリアを積んできた北原とご参加者で アウトソーシング業界の働き方についての意見交換や情報交換を行いました。
今回は第1回ミートアップ「【Meetup】アウトソーシング業界の働き方について~約20年の経験を語る~ 」のイベント内容のダイジェストをお送り致します。

登壇者

    • 北原 真樹株式会社テクノプロ テクノプロ・デザイン社

      1997年 株式会社テクノプロ テクノプロ・デザイン社に新卒入社
      人工衛星回路設計・ECU装置設計など約20年経験
      現在、採用部門部長

派遣と受託について

アウトソーシング業界の中にも「派遣」「受託」「請負」など形態はそれぞれ。
テクノプロ・デザイン社の派遣・受託請負の割合についてご参加者よりご質問がありました。

―北原
現状、テクノプロ・デザイン社では「派遣」が大半を占めています。
請負(客先での請負業務含む)が15~20%程。
テクノプロ・デザイン社で構えている開発センターは全国に10拠点あり、 請け負った開発業務を自社で開発するケースもあります。

派遣で働いていてぶっちゃけ気疲れすることなどはないのでしょうか?

―北原
自分は人見知りだけど、話をしないと仕事が進まないので割り切っていた部分もあります。
温かい人間関係に恵まれたこともあり、派遣先のエンジニアとの境目のようなものはあまり感じることなく業務ができました。
確かに最初は気疲れするかもしれませんが、一つのものを作り上げるというゴールが一緒なので、技術者として対等な立場で業務をしていく中で自然と打ち解けられる環境だと思います。
図々しいよと言われたことはあるけど(笑)いじりいじられながらワイワイガヤガヤ分け隔てなく打ち解けていきましたね。
メーカーはどうしてもそのメーカーの製品分野に関する知識に関しては深いが、知識の幅広さでいうとアウトソーシング会社の方が様々なエンジニアが在籍しており多種多様な業界知識を保有しているため、 派遣先のメーカーからもっと意見を言ってほしいと求められるケースはありました。

アウトソーシング業界からメーカーへの転職を考えたことはありますか?

―北原
ないと言ったらうそになりますね。
30歳くらいの時にふと派遣じゃなくて普通のことした方がいいのかな・・・・と思い転職活動をしたこともあります。
ただメーカーエンジニアとして働くことを考えた時に「エンジニアの先」が見えてしまいました。
メーカーエンジニアで働いていくとエンジニアではなく人を管理していくマネジメントが求められるケースも多くあるので、 自分はモノづくりをずっとしていきたいなというところからテクノプロ・デザイン社に残る選択をしました。

派遣=あちこち点々と勤務先が変わるイメージがあるが実態はどうなのでしょうか?

―北原
テクノプロ・デザイン社では1社で長く働いている人が多いかなという印象があります。
持ち家所有比率が6割以上というところからも、世の中で思われている「派遣=転勤多い」というイメージとは違うことがわかるのではないでしょうか。 地元に根付いて仕事をしていこうという人も多いのが現状ですね。

アウトソーシング業界でも設計などにも関われますか?

アウトソーシング=下流案件がメインというイメージを持たれていた参加者からのご質問。

―北原
下流の仕事は絶対にないとは言えませんが、テクノプロ・デザイン社のエンジニアは8割が上流工程に携わっているという事実もあります。
上流工程だけじゃなくて、下流工程の仕事も含めてアウトソーシングに出したいとお考えのメーカーがあるのも事実。
始めは下流のお仕事だったとしても自助努力をし、成果が認められたその先に、上流の仕事(新しい開発)にも携わらせてもらえるようになっていくと思うんですよね。
自分も初めは設計補助から始まり、基礎的なところを覚えていって、回路設計ができるようになって、衛星の装置設計の取り纏めをやらせてもらうようになって エンドユーザーへの提案などもやらせて頂いたので、きちんと仕事で実績を出していくことで、上流の仕事にも携わっていけるようになると思います。

―北原
(上流工程8割というのはアウトソーシング業界全体の比率なのか?という 質問に対して)
アウトソーシング業界でも各社特色は大きく異なっています。
テクノプロは上流工程がメインになりますが、下流工程をメインにしている会社もあると思います。どちらが良い悪いではなく会社のカラーとしての違いになるのかなと思います。

アウトソーシング業界の給与って・・・?

―北原
技術力や客先との契約内容によって大きく変動する部分はありますが、テクノプロでは一昔前から比べ契約内容の見直しなどを行っているので年収80~90万くらい平均でアップしています。
アウトプットをしっかり出せるとしっかりと評価されて給与に反映される環境だと思います。

品質レベルを社内で統一するための基準やルールなどがありますか?

―北原
テクノプロ・デザイン社では請負を支援する品質管理課という組織があります。
全国の拠点を管理している社内ツールがあり、プロジェクトの進捗状況など報告する体制になっていて、その報告において問題を見つけた場合品質保証の部隊がフォローに入る体制を組んでいます。

業界(製品)が変わることについて

―北原
業界や派遣先が変わると仕事の仕方や考え方も変わります。ECUの開発をしていた派遣先は「そんな奥深くまでを想定するんですね。」といったようなこともありました。
人工衛星に関しては審査プロセスが多く1つ1つのものに対してチェックがかなり多いですね。
自動車も同じですが、使用する部品のクオリティが若干異なるだけで人工衛星も自動車も通じるものは多いなと思いました。
全く別の業界なのでもちろん使用する言葉などは全然違いますが、ものの考え方ややっていることは同じなので、業界は違えど、すんなり受け入れられましたね。
この業界はこの言葉、こういう言い方するのか・・・ というのを見つけてはほくそ笑んでました(笑)
両方の分野を経験したからこそ、人工衛星と自動車の業界で通づるものがあるって言えますが それぞれの業界にいた人達だと相通ずるものがあるということを 誰も知らないのでいい経験をしたなと思っています。

後記

今回はざっくばらんにご質問やご意見を頂きまして、なごやかな雰囲気の中でイベントを行うことができました。
アウトソーシング業界の実態についてより理解を深めていただくことがゴールでしたが北原の経験も色々お話頂く中でアウトソーシング業界の実態や魅力をお伝え出来たかなと感じています。

今回はテクノヒント第1回目のミートアップでしたが テーマを変え2回目も企画していく予定ですので、是非ご参加いただけると幸いです。

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